食べ物は、安心で安全で美味しくて、心身の滋養になれば、それだけで十分な価値があります。
さらに、私たちは、日常的に、原材料名や添加物、栄養成分の量や熱量、原料原産地名などさまざまな情報を得ながら、できるかぎり自分や家族に合うものを選んだりしています。
(よく考えると、こういう当たり前の習慣が成り立つ生活そのものが、とても幸福なことですね。)
加えて、この食品は、どうしてこういう名前なのだろう、どんな歴史や背景があるのだろうとふと立ち止まって考えて調べてみると、ちょっと物知りになった気分で楽しくなります。
今回、取り上げる紅茶にも、長い歴史や物語があって、今に至っているのだろうと、ドキドキしながら、ある一冊の本と出会いました。
アフタヌーンティーの始まりや紅茶の作法、ティーバッグの発明、砂糖を入れた背景など、とても興味深い内容が盛りだくさんの書籍。
紅茶は、今から1200年以上も前、当時は、神秘の薬であり、王侯貴族のステイタスを示す高価で貴重な飲み物だったようです。
アールグレイ・ティーは、ベルガモット(ミカン科の柑橘類)の柑橘系の香りをつけた紅茶で、フレーバーティーの一種です。
ところで、皆さんは、“アールグレイ”の意味をご存じですか?
私は、「アールというグレー色の種類かな。でも、葉の色はグレーではないな」「ベルガモットの別名かな?」と勝手にずっと思っていました。
磯淵氏の書籍によると、チャールズ・グレイ、二代目グレイ伯爵(1764〜1845)が海軍大臣を務めていた1806年、中国に派遣されていた使節団が中国・武夷山の紅茶を土産として彼に送り、もっと飲みたいとロンドンの茶商人がそれに代わるものとして今に残る“アールグレイ紅茶(アールは伯爵という意味)”を作ったということ。
また、時に、煙で燻したような香りと柑橘系の香りが入り混じったようなちょっと風変わりなアールグレイ紅茶が存在しているのは、東洋の悠久の歴史と神秘に憧れて作り出されたというような説もあります。
これで、アールグレイ紅茶の謎が一気に解けました。
イングリッシュ・ブレックファスト・ティーは、風味や香りが強い紅茶で、ミルクや砂糖と合うようにブレンドされたものが多い紅茶です。
こちらは、先の書籍に記述はなく、いろいろ調べてみると諸説あるようです。
・たっぷりの朝食(ブレックファスト)とともに供されたから
・アメリカが植民地だった頃にイギリス本国の習慣に合わせて飲み始めたのがきっかけ
・スリランカの茶園で働く労働者が毎朝、たっぷりの濃いミルクティーを飲んでいたのを見たイギリス人たちが、イギリス本国でも取り入れて飲み始めた などなど
ちなみに、磯淵氏の書籍の中には、イギリスでは160年も前から、“砂糖を入れるか入れないか?”
“ミルクを入れるタイミングは先か後か?MIF(ミルクインファースト) or MIA(ミルクインアフター)”
の論争が続けられているお話しも書かれてあります。
水の種類やお湯の温度設定、ミルクの種類別の実証実験が行われたりなど、紅茶の世界は、どこまでも果てしなく広がっています。
私たちの身の回りにも、このようなこだわりの作法は、探せばありそうですね。
ここで改めて、紅茶とは、摘み取った茶の葉や茎をもみ込んで発酵させ、乾燥させた茶葉、もしくはそれを湯などで抽出した飲み物のことをいいます。
緑茶、烏龍茶、紅茶は、実は、同じ「カメリア・シネンシス」(Camellia Sinensis)というツバキ科ツバキ属の常緑樹からつくられます。
樹木が育つ栽培方法や景観、周囲の植生、天候などが、葉に含まれる独特の風味が生み出され、さらに、葉に含まれる酸化酵素の働きを利用した製造法の違いにより、以下のようなお茶の種類ができました。
・不発酵:緑茶(Green Tea)
・弱発酵:白茶
・半発酵:烏龍茶
・完全発酵:紅茶(Black Tea)
なお、紅茶をブラックティーと呼ぶゆえんは、葉の色が褐色であることからきています。
“デカフェ(decaf)”は、英語のdecaffeinated(デカフェネイテッド)を略した言葉で、カフェインを除去した、という意味です。
“ディカフェ”や“カフェインレス”とも呼ばれたりします。
最近では、カフェインを控えたい妊婦や授乳中の方ばかりではなく、体調管理のためにカフェインをあえて摂らないという人も増えてきて、とても人気です。
インド、スリランカ産の高品質な有機紅茶の葉をブレンドし、イタリアから直接仕入れた柑橘系の有機ベルガモットオイルを加え、爽快でまろやかな味わいに仕上げました。
封を切った時の香りがたまりません。
数種の茶葉をブレンドし、豊かな風味と美味しさはそのままのカフェインレスオーガニック紅茶です。
カフェインレスなので、お好きな時間に楽しめます。
その1:オーガニック食品であること
アメリカのUSDAオーガニック認証及びJAS有機認証の製品。
やはり、茶葉は、そのままお湯で抽出するため、オーガニックの原材料、認定された製造工程であることは大きな魅力です。
その2:Fair tradeフェアトレード商品であること
フェアトレード・サーティファイド認定の製品。
「フェアトレード」とは、直訳すると、フェア=公平な、トレード=貿易、取引のこと。
私たちの身の回りには、驚くほど安い価格で販売されている食料品や日用品があります。
その裏側には、正当な対価が生産者に支払われなかったり、無理に生産性を上げるために必要以上の農薬が使用され環境が破壊されたり、生産する人の健康に害を及ぼしたりといった事態が起こっています。
つまり、フェアトレードを行う=開発途上国の原料や製品を適正な価格で継続的に購入することによって、立場の弱い開発途上国の生産者や労働者が自ら生活改善と自立を目指し、環境に負担をかけることなく良質な作物づくりに励むことができます。
その3:自然な美味しさ
通常、デカフェの紅茶は、フレーバーが薄く、なんとなく物足りなかったり、後から香りづけをしているものも多くあります。
チョイスブランドは、茶葉のフレーバーを感じる自然な味わいです。
★デカフェティーチャイの作り方(一人分)
(用意するもの)
・デカフェ アールグレイまたはデカフェ イングリッシュブレックファスト
・ミルクパンか片手鍋
・水100〜120cc
・お好みのミルクまたは豆乳または植物性ミルク 200cc
・お好みのスパイス(ジンジャーパウダーやシナモン、ブラックペッパー、カルダモンなど)
(手順)
1.デカフェ アールグレイまたはデカフェ イングリッシュブレックファスト1ティーバッグを用意し、タグを切っておく。
2.ミルクパンか片手鍋に水を入れて、沸騰させ、1のティーバッグを入れて濃く抽出する。
3.水分量が半分くらいになったら、ティーバッグを取り出し、お好みの量のスパイスを入れる。
4.お好みのミルクまたは豆乳または植物性ミルク 200ccを入れて温める。
5.カップに注いで出来上がり。
※ジンジャースパイスだけでも十分に美味しいです。 ※砂糖やアガベシロップ、米飴などの甘さを加えると、さらにコクが出て満足度も高まります。
“Choice Organic Teas”は、1989年に米国で一番初めにオーガニックティー<チョイス>を誕生させたブランドです。
当時、オーガニックのお茶の輸入、卸売りを専門に行うために立ち上げられました。
最初に販売したのは、なんと、日本のMITOKU から輸入した3種の有機茶(BANCHA(番茶)、GENMAICHA(玄米茶)、KUKICHA(茎茶))。
それから長きに渡るご縁が続き、今に至っています。
企業方針として、自然環境への配慮と持続可能性を掲げています。
例えば、パッケージは、漂白されていない再生紙やダイオキシンの発生しないフィルムを使用し、生産施設で使用される電力は、風力発電によるものを購入したりなど行っています。
フェアトレードにも積極的に取り組んでいます。
基準を満たす全てのお茶にフェアトレードの認定を取得した初めてのお茶の製造業者です。
ルイボスには抗酸化成分が含まれます。すっきりとクセのない味わいで、食事の際のお飲みものとしてもぴったりです。
いかがでしたでしょうか?
1箱、1つの小さなティーバッグから垣間見られる食品の歴史や技術革新による機能性の追求、そして環境や社会全体への貢献。
たくさんの生産者や製造者、そして、さまざまな事柄が組み合わさって、私たちの手元に届いています。